くりっく株365で扱う既存商品が「2021年3月を以て上場廃止する」という残念なニュース。長期投資を行っていた方にとっては大変手痛いものとなりました。
ただ、残念がってばかりいても仕方ありません。
次の一歩を踏み出すために、FTSE100の新たな投資先がないか調査しました。
結果として、GMOクリック証券ならFTSE100に投資でき、今までどおり長期投資もいけそうだと判明しました。
本記事では、GMOクリック証券とくりっく株365におけるFTSE100への投資について、コストや利益を比較します。
くりっく株365のルール変更内容は、以下記事で纏めています。
目次
FTSE100におけるGMOクリック証券とくりっく株365の違い
早速、GMOクリック証券とくりっく株365の違いを説明しましょう。
まずGMOクリック証券では、FTSE100を「イギリス100」という名称で取り扱っています。
このイギリス100について、くりっく株365でのFTSE100の運用との相違点を簡単に纏めました。
これら相違点について、以下で詳細に説明します。
GMOクリック証券は取引コストが低い
GMOクリック証券は、取引手数料が無料&スプレッドも狭いので、取引コストが低くなります。
手数料 | スプレッド | スプレッド(円換算) | |
くりっく株365 | 片道153円 | 51 | 5,100円 |
GMOクリック証券 | 無料 | 3.8 | 528円(※) |
※ 1ポンド139円の場合
くりっく株365は、手数料が高く・スプレッドが広かったので短期投資に向いておらず、長期投資向けでした。
ただ、今回のルール変更でスプレッド等を見直して、短期投資にも向くよう変更するそうです。
どうなるか不明ですが、現時点では、GMOクリック証券の方が取引コスト面で有利ですね。
GMOクリック証券は少額から始められる
GMOクリック証券は、取引できる最低資金が低いため、少額から始められます。
くりっく株365は指数に対して「×100」を行っていますが、GMOクリック証券だと「×0.1」なので、1枚の価格が異なるからです。
くりっく株365だと最低でも26,000円必要ですが、GMOクリック証券では10,734円。
資金不足によりFTSE100の投資を躊躇していた方は、GMOクリック証券のほうが有利ですね。
GMOクリック証券は金利支払いがない
くりっく株365は、FTSE100を保有するにあたって、毎日の金利支払いが発生していました。
<2018年の1枚当たり支払金利>
GMOクリック証券では金利支払いがありません。但し「価格調整額」に金利は織り込まれているので、目に見えないが金利は発生しています。
イギリス100では、配当の代わりに「価格調整額」を受け取ることになります。説明すると長くなるので割愛しますが、価格調整額は、年に4回、金利と配当の差分を受け取るイメージとなります。
詳細はGMOクリック証券のHPで説明がありますが、初めての方はイメージし辛いかもしれません。FTSE100においては「価格調整額」という、配当金のようなものを貰えるとだけ覚えておいてください。
GMOクリック証券は為替相場の影響を受ける
GMOクリック証券は、ポンド/円における為替変動の影響を受けます。
くりっく株365は、為替変動のリスクは業者が負っており、投資家は為替相場を気にせず取引していました。(もちろん、為替変動のリスクを織り込んだ価格・手数料が、くりっく株365では設定されていたわけですが。)
GMOクリック証券では、取引にあたって「指数×ポンド円相場」が価格に反映されるため、考慮すべき点が増えることになります。
頭の切り替えが必要なので、慣れない内は戸惑うかもしれませんね。
FTSE100のレートが下落し、同時にポンド円レートが下落すると損失が増すことに注意です。この辺を考慮してレバレッジを設定する必要があるので、適切な資金については別記事で検証します。
為替変動の影響を受けるのはデメリットばかりではありません。
円安になれば含み益は増し、価格調整額も増えるのでメリットもあります。
GMOクリック証券でのFTSE100の配当相当額は?
GMOクリック証券では、価格調整額が配当金相当になることを先に説明しました。では、配当がどれだけ得られるのか、くりっく株365と比較してみましょう。
<GMOクリック証券の2018年価格調整額>
2018年の価格調整額は、合計3,711円ですね。
<くりっく株365の2018年配当金額>
金利支払い分を差し引くと、22,216円ですね。
配当利回りを比較
上記の配当相当額を見ると、くりっく株365の方が勝っているように見えます。しかし、取引単位(1枚)の価格が異なるので単純に金額だけでは比較できません。
1枚の価格に対する配当相当額で、利回りを比較すると以下のようになります。
くりっく株365 | GMOクリック証券 | |
取引価格 | 703,500円 | 93,425円 |
配当相当額 | 22,216円 | 3,711円 |
配当利回り | 3.15% | 3.97% |
【参考】 手数料含む利回り |
2.41% | 3.4% |
※ 全て1枚当たりの計算。2018年12月31日のレートで計算。
計算して驚きました!
取引価格あたりの配当利回りは、GMOクリック証券の方が勝っていますね。
更に取引手数料やスプレッドも考慮すると、利回りの差は拡大します(決済した時の手数料相当額なので、あくまで参考ですが)。
レバレッジを考慮すると、1枚当たりの利回りはもっと変わります。
GMOクリック証券での運用にあたって、入金額や利回り、取引ルールをこちらで整理しています。
GMOクリック証券でFTSE100運用することに決定
いかがでしたか?
いざ比較してみると、ルール変更が行われる2021年3月を待たずとも・・・と思えてきませんか?
サトルが長年愛用してきた「くりっく株365」。ルール変更後の内容によっては、他の手法で再開するかもしれません。
とはいえ、FTSE100の配当狙いの投資においては、GMOクリック証券に引っ越しを決めました。
GMOクリック証券における私の投資作戦は、以下にまとめています。
他にもリスクを抑えた投資として、以下も検討することをおすすめします。