FXで最も低リスクな手法「スワップポイントのサヤ取り」
今回は「トルコリラ」での実践方法を紹介します。
やり方さえ理解すればすぐに始められ、年間4~6%の利回りが得られる方法です。
トルコリラは投資家を最も悩ませる通貨。情勢が常に不安で価格変動が激しいFXの問題児です。
その代わりに、政策金利が「16.5%」とべらぼうに高く、貰えるスワップポイント多いことが魅力です。
「スワップポイントのサヤ取り」でも多くの利益が見込める貴重な通貨です。
とはいえリスクが高い通貨であることに違いはなく、不安な方も多いはず。
そのため本記事では、以下を徹底的に解説します。
この記事でわかること
- スワップサヤ取りの方法
- サヤ取りで得られる利益と費用
- トルコリラの為替レートの特徴
- リスクを抑えるためのレバレッジ戦略
(初心者向け)スワップポイントのサヤ取りの基本はこちら。
目次
FX各社のスワップポイントを比較
スワップポイントのサヤ取りは、各FX会社のスワップポイント(スワポ)の差額が利益になります。以下のイメージ。
有利な会社を組み合わせて、スワポの差額を頂くってことですね。
そのため最低でも2社のFX口座が必要です。
有利な会社で運用するために、あらかじめ複数社の口座を作っておくことをオススメします。
そこで、各社のスワポ(1万通貨あたり)を調べてみました。以下の表をご覧ください。
スワポが有利となる主要な会社は以下。口座開設はこちら。
最新スワップはこちらでチェック。
スワップポイントサヤ取りシミュレーション
では、2019年3月にサヤ取りを行った場合の利益と費用をシミュレーションしてみましょう。
サヤ取りの利益計算
トライオートFXとセントラル短資FXで行った場合です。
こんな感じで、各社スワップポイントの履歴が見れます。
試しに1ヶ月分をまとめてみました。10万通貨で行った場合の利益です。
スプレッド(手数料)も考慮
実際に注文する際、スプレッド(手数料)も発生します。
具体的には以下の通り。
スプレッド | 1万通貨 | 10万通貨 | 100万通貨 | |
トライオートFX | 5.5銭 | ¥170 | ¥1,700 | ¥17,000 |
セントラル短資FX | 1.7銭 | ¥550 | ¥5,500 | ¥55,000 |
合計 | – | ¥720 | ¥7,200 | ¥72,000 |
10万通貨だと、最初に7,200円の赤字ですね。
サヤ取りを1か月日程度運用して回収できる金額です。
10万通貨で運用した場合のまとめ
- 最初の1か月は利益なし(スプレッド回収のため)
- その後は毎月「6,720円」が貰える。年額にして80,640円。
トルコってどんな国?
トルコってどんな国なのか?その辺も知っておくと良いです。
トルコはヨーロッパに位置する国。あまり馴染みがありませんが、サッカー長友選手が所属するクラブチームはトルコだったりします。
この国は、政策金利16.5%と異常な高金利政策を採っている国です。日本の政策金利は0.1%なので16.5倍!
なぜ高金利か?というとインフレが止まらないから。
この国はインフレが凄まじく、インフレ率20%台が続いています。
インフレとは、物の価値が高くなって通貨の価値が低くなること。
このインフレが続いたため、トルコの通貨「リラ」は常に右肩下がりでした。
そのインフレに歯止めをかける手段として高金利政策を執っています。
また、トルコは民主主義ですが実態は独裁国家といえます。憲法の改正まで行って、エルドアン大統領に権力を集中させています。
エルドアン大統領は、優れた政治家であることは確かですが、クーデター未遂が起きたりと、政情は不安定です。
自国通貨が信用できないので、米ドルを買っているトルコ人も多いとのこと。
なんとなく、ヤバそうな国の通貨だってことがわかりましたね。
注意すべくはロスカット
スワップサヤ取りのリスクは「急な為替変動によるロスカット」。
想定外の急落が発生し「買い」口座がロスカット(強制決済)されると大変です。
残った「売り」口座は、為替レートで大きな損をするかもしれません。
ロスカットを防ぐためは、以下の状態を死守する必要があります。
必要証拠金は「ポジションを得るために絶対に必要とする金額」のこと。
入金額から含み損を引いた金額が、必要証拠金を下回るとロスカットが発生します。
トルコリラの値動きはどうか?
やんちゃな国の通貨「トルコリラ」。実際の値動きも凄いです。
ずっと右肩下がりですし、急落するとインパクトが大きいですね。
「過去最安値だから買い」と言った人の多くは投資から退場しました。
スワップポイントのサヤ取りは「買い・売り」の両建て。為替レートは損益に影響しないけど、ロスカットされると元も子もないので注意です。
1日でどれほど値動きがあったかも見てみます。
2008年のリーマンショック時に記録した「8円」が最大の変動幅。
もうひとつ見方を変えて、1日の値動きの変動率(高値と安値の差)を見てみます。
2008年の下落より、2018年の方が下落のインパクトが大きいことがわかりますね。
これらを念頭において、スワップポイントサヤ取りのレバレッジ戦略を立てます。
サトルのレバレッジ戦略を紹介
ロスカットを防ぎつつ、最大限の利益を得るためのレバレッジ戦略を考えました。
ここからが大切。じっくり読んでくださいね。
必要証拠金
まずは最低限必要な金額「必要証拠金」を計算します。
トルコリラのレート(20.173円)に当てはめると、以下のようになります。
レート | 数量 | レバレッジ | 必要証拠金(※) |
¥18.938 | 1万通貨 | 25倍 | ¥15,150 |
10万通貨 | ¥151,504 | ||
50万通貨 | ¥757,520 | ||
100万通貨 | ¥1,515,040 |
(※)必要証拠金は両建て分の合計です。
これは、あくまでも最低金額(レバレッジ25倍)なので、レートが動くと即ロスカットされます。
この必要証拠金をベースとして、ロスカットを防ぐための余裕資金を考えます。
サトルのレバレッジ戦略
まずは結論からドドーンといきます。
サトルの推奨は2.6~2.7倍
このレバレッジで計算した結果は以下のとおり。
レート | 数量 | 必要資金 | 年間利益 | 初期費用 | 利回り | 証拠金維持率 |
¥18.938 | 1万通貨 | ¥140,281 | ¥8,064 | (¥720) | 5.74% | 926% |
10万通貨 | ¥1,402,815 | ¥80,640 | (¥7,200) | |||
30万通貨 | ¥4,208,444 | ¥241,920 | (¥21,620) |
(※)必要資金は両建て分合計
利回りは5.74%。低リスクでこの結果なら、十分過ぎる利回りです。
ちなみに、レバレッジ2.6~2.7倍と幅を持たせているのは、為替レートによって変わるから。
最新レートを基にした適正レバレッジはこちら。これを読めば今すぐ始められます。
レバレッジ戦略の考え方
前述のレバレッジ戦略をどうやって立てたのか、その方法を説明します。
この考え方は色んな投資でも応用できるので、読んでおいて損はないかと。
トルコリラは値動きが激しい暴れ馬。
1日で8円下落したこともあるし、22%も下落したこともある通貨です。
2008年に8円下落しましたがが、それはレートが100円近かった頃の話。
現在のレートは19円なので、8円下落したら通貨価値が半減します。
さすがに今の為替レートで8円の下落はあり得ないと考えます。
- 口座間の資金移動に2日程度必要(出金がリアルタイムでない)
- 急用や急病時に為替変動に気付けない可能性あり
そのため、1日の為替変動ではなく数日間の為替変動を考慮する方が良さそうですね。
では、以下のグラフをご覧ください。
このグラフは最大5日間までの変動率を出しています。
例えば「5日変動率」は、5日間での最安値・最高値の差をパーセンテージにしているわけ。
各期間の最大変動率はこちら。
1日間 | 2日間 | 3日間 | 4日間 | 5日間 |
22% | 26% | 27% | 28% | 29% |
下落が数日続く場合があるため、期間が長くなるほど変動率は高くなります。
そこで私は5日間の変動率(29%)を採用して、もうちょっと余裕をプラスします。
過去のチャートを見る限り、ギリギリで運用するのは怖いですからね。
変動率29%は、現在レート19円と定義すると5.5円。これに+αの余裕をもたせます。
つまり、6.1円の変動に耐えられるレバレッジが妥当と考えました。
でもって、実際にレバレッジを計算。
レバレッジは約2.7倍となるわけです。
参考:レバレッジ毎の必要資金
その他レバレッジ毎の必要資金です。私の戦略と異なるレバレッジとする方はこちらを参考に。
証拠金維持率が100%に近付くとロスカットの危険が迫ります。下の表にある証拠金維持率を目安に管理してください。
(※)必要資金は両建て分の合計です。
あなたのタイプ別の推奨レバレッジ
「もっと利益がほしい」又は「もっと安全が良い」って方もいると思います。
そんなあなたにおすすめプランをご紹介。
- リスクを許容し利益重視
最大変動幅22%に耐えられる設定。少しリスクを取って3.8倍です。数量 必要資金 年間利益 初期費用 利回り 証拠金維持率 1万 ¥99,674 ¥8,064 (¥720) 8.09% 618% 10万 ¥996,737 ¥80,640 (¥7,200) - リスクとリターンのバランス重視(子育て世代向け)
私と同じ設定はいかがでしょう?サトルは2児の父です。 - リスク低めで安定重視(余裕がある方向け)
最大変動幅8円に更に余裕をもたせて、10円の変動に耐えられる設定はいかがでしょう?レバレッジは1.8倍です。数量 必要資金 年間利益 初期費用 利回り 証拠金維持率 1万 ¥224,144 ¥8,064 (¥720) 3.60% 1389% 10万 ¥2,241,444 ¥80,640 (¥7,200)
運用で得た利益を再投資していくと、複利の効果で資産は増加します。
- 200万円を利回り8.09%で複利運用すると10年後に約400万円に。
更に3万円を毎月積み立てると9年後に約1000万円に。 - 400万円を利回り3.6%で複利運用すると24年後に約400万円に。
更に3万円を毎月積み立てると15年後に約1000万円に。
まとめ:危険な通貨トルコリラも安定運用できる!
いかがでしたか?トルコリラも捨てたもんじゃないですよね。
投資で一番大事なのは、絶対に損をしないこと。
スワップポイントのサヤ取りは、きちんと運用すれば損をしない投資です。
最後にオススメのFX会社を紹介。
完全無料・5分で開設可能。始める会社の選択肢は多いほどお得です。
トライオートFXは口座開設キャッシュバックが熱いのでオススメ。キャンペーン詳細やトライオートFXの使い方はこちらもお読みください。
暴れ馬「トルコリラ」でも、リスクを抑える戦略で効率よく運用できますね。
その他通貨のスワップのサヤ取りについてはこちら。
FXと同じようにレバレッジを効かせる商品で、配当金を貰い続ける投資方法もあります。
これもポートフォリオに加えると分散効果が出てきます。
この記事が、皆様の資産運用計画の一助となれたら幸いです。
では、また。